山林の相続放棄とは?手続き方法と注意点を徹底解説
- 一般社団法人日本不動産管財
- 2023年7月20日
- 読了時間: 3分
更新日:2月4日
山林を相続することになったが、管理や維持が難しいために相続放棄を検討している方も多いのではないでしょうか。山林の相続放棄は、一般的な財産とは異なる注意点があります。この記事では、「山林 相続放棄」について、手続きの流れや注意すべきポイントを詳しく解説します。
山林の相続放棄とは?
相続放棄とは、被相続人(亡くなった方)の財産の相続権を放棄する手続きです。これにより、負債だけでなく財産も一切受け取らないことになります。山林を含む不動産も財産の一部であり、相続放棄を行うことでその所有権を受け取らないことになります。
相続放棄の手続き方法
1. 相続放棄の期限を確認
相続放棄は、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。
2. 必要書類の準備
相続放棄申述書:家庭裁判所のウェブサイトや窓口で入手できます。
被相続人の死亡の事実がわかる戸籍謄本
自分(申述人)の戸籍謄本
その他、裁判所が指定する書類
3. 家庭裁判所への申述
被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、必要書類を提出して相続放棄を申述します。
4. 裁判所からの通知
申述後、家庭裁判所から照会書が送付されます。記入・返送し、裁判所が内容を確認します。
5. 相続放棄の受理
裁判所が相続放棄を認めると、相続放棄申述受理通知書が送付されます。これで正式に相続放棄が完了します。
山林の相続放棄における注意点
1. 他の財産も放棄することになる
相続放棄は、特定の財産だけを放棄することはできません。山林だけでなく、他の財産や負債も全て放棄することになります。
2. 相続人順位の繰り上がり
あなたが相続放棄をすると、次順位の相続人(兄弟姉妹や甥姪など)に相続権が移ります。これにより、親族間でのトラブルが発生する可能性があります。
3. 固定資産税の問題
相続放棄をしても、手続きが完了するまでの間は固定資産税の支払い義務が生じる場合があります。
4. 管理義務
相続放棄をしたとしても、次の相続人が決まるまでの間は、山林の適切な管理を行う義務があります。これを怠ると、損害賠償責任を問われる可能性があります。
相続放棄以外の選択肢
山林の売却
相続してから売却することで、維持費の負担から解放され、売却益を得ることができます。
自治体への寄付
自治体が受け入れる場合、山林を寄付することで維持管理の負担を解消できます。
他の親族への譲渡
相続人間で話し合い、山林を管理できる親族に譲渡する方法もあります。
まとめ
山林の相続放棄は慎重な判断が求められます。他の財産も一緒に放棄することになり、親族間での影響も考慮しなければなりません。手続きには期限があり、法律的な知識も必要です。専門家に相談することで、最適な解決策を見つけることができます。
山林の相続でお悩みの方は、ぜひ本記事を参考に適切な手続きを進めてください。